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他の事は置いておいても、できる限り自費診療を選択して頂きたい治療が御座いまして、それがファイバーコアというグラスファイバーをベースにコンポジットレジンを使用した歯の土台です。他の自費診療で用いられる材料の優位性は、見た目の美しさや清掃性の良さなどが主体となるのですが、ファイバーコアは機能的に保険診療で用いられる材料よりも格段に優れているのです。

何故優れているのかを簡単にご説明致します。

治療の過程で虫歯が大きかったため神経を取り除かなければならない場合がままあります。しかしながら、神経をとってしまった歯というものは、歯の栄養とりわけ水分の供給が不足してしまい、歯の中のたんぱく質が変性して硬く・脆い歯になってしまいます(神経を取った前歯がだんだん黒くなるのもこのことが原因です)。 そんな歯の根に土台を立てて50kg以上にもおよぶ咬む力を受け止めなければならないのです。

簡単な漫画を描きますが、

絵めんどくせ


オレンジ色の部分が問題視している歯の土台の部分です。黄色い矢印が咬む力を示しています。所謂差し歯に咬む力が加わると、歯の中に差し込まれた土台のため、ベクトルの分解(中学生の頃の数学が懐かしい)が起こり、歯の根の部分を開く力に変わります。

当然、きちんとした咬み合せの調整をした差し歯を入れるのですが、食事をするということは、歯の咬む面に食べ物が乗っかるということですので、食べ物の入っていない状態で完璧な調整がなされていたとしても、ほとんど関係なく歯の根を開く力が加わるのです(調整が不十分だと加速度的に歯の根が割れるのが早くなります)。

100回や200回咬んだとしても簡単に割れてしまうようなものではないのですが、金属の棒や板を曲げたり伸ばしたりしていると金属疲労をおこして裂けてしまうのと同じように、将来的に歯は疲労により割れてしまうのです。


この時、歯を割れないように保護するためには、
1.できるだけ芯棒を細く・短くすること(取れやすくなるけどね)。
2.極力柔らかい材料で、歯の根に負担を掛けないこと。
3.しなる素材で歯の根に加わる負担を軽減すること。
などが重要になってきます。


保険診療で認められている土台は、金属の土台もしくは金属の芯棒を入れたプラスチックの土台のみであり、上述した要件を満たすものではありません。要件を満たせるのは、現在のところしなやかでありながら強度をもつグラスファイバーを芯材とし、一定の形状を保ち歯を支えることの出来るコンポジットレジンによる土台のみであると考えられます。

山王パークタワー診療室では、残念ながら歯を抜かなければならない原因の70%近くは歯の根が破折してしまうことにあります(都心のオフィスビルなのでお年寄りはいないし、デンタルIQは高いし…、という訳で全国的に70%というわけではありません)。

という訳で、ファイバーコアという土台は保険診療では絶対に得られない優位性を持っておりますので、強くお奨め致します。当然のことながら、保険診療で用いられる金属の土台だからと言って絶対に歯の根が割れてしまうわけでもなく、また、ファイバーコアという土台を入れたからと言って絶対に歯が割れないという訳でもないのですが…。



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